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体験・遊び 土の器工房

日々の食事やお茶のひと時を格別な時間にしてくれる|土の器工房

土の器工房

広島県呉市安浦町中切245

電動ろくろに載せた粘土が、みるみるうちに想いのこもった美しい器になっていく。 土の器工房で作られる器は、使う人に対する思いの込めたものであり、日々の食事やお茶のひと時を格別な時間にしてくれる。

土の器工房

民家になじむこぢんまりしたお店

呉市安浦町にある土の器工房は、暮らしと自然がつながり合う心地よさ、穏やかな時間が流れる場所にある。広島市内から車で40分・広島空港からも1時間ほどでアクセス可能であることから、県外からも訪れる人も多く、地元住民だけでなく観光客からも愛されている。

お茶碗や湯呑、おちょこ、コップなどの陶芸作品が並ぶ店内。同じように見えて、よく見ると同じものはひとつもない。大きさや形はそれぞれに違い、器ごとに個性を感じる。

「うちの作品は、あえて大きさや形を均等につくっていないんです。」

そう話すのは、土の器工房を経営する陶芸家の丸本雅明さんだ。

陶芸家の道へ

前職ではシステムエンジニアの仕事に就いていた丸本さん。日々、パソコンと向き合うサラリーマン生活を送る中で、決められた仕事を淡々とこなす毎日であった。
陶芸は、友人からの誘いで始め、サラリーマン時代からの趣味だ。
丸本さんは、陶芸教室で自分が作ったご飯茶碗でご飯を食べたときの感動から、陶芸の世界に魅せられた。程無く、脱サラして陶芸を仕事として生きていくことを決めた。

丸本さん夫婦は、2000年に奥様の出身地である呉市安浦町に移住し、2005年に工房を開設。以来、自然に囲まれた安浦の地で、自然と調和した生活を送りながら、日々、使う人への想いにあふれた陶芸作品を作り続けている。

 

自然に囲まれた場所で、好きなことを仕事に

移住後は地域の人の温かさや、優しさに触れ、安浦の魅力に引き込まれていったという。丸本さんが日々過ごす工房からは、四季折々姿を変える田んぼや自然豊かな景色を望むことができる。

工房を訪れる人は、「田舎のおばちゃんの家に来たようで、とても癒される」と口をそろえて言う。工房の敷地に一歩足を踏み入れると、まず出迎えてくれるのは奥様が大切に育てているという鶏たちだ。この鶏たちもどこか懐かしい田舎感を感じさせる。

器の造形美に隠された思い

丸本さんの作品は、型にはまりすぎない手作りの温かさのある器ばかり。
作品を手に取ると、思いがけないほど軽い。器をもつ手になじむ形に作り込んでいるのを感じると、使う人が扱いやすいようにという丸本さんの想いが伝わってきて、温かい気持ちになる。

また、丸本さんの作品には、手作りの温か味がある。過剰な装飾がないので、盛り付けた料理がぱっと映えるような名脇役を務めてくれそうだ。

画一的にならないように作ってあるのは、正確さを追求するシステムエンジニアとしての仕事を長年携わってきた丸本さんだからこそで、あえて不ぞろいの自由さ・楽しさを表現している。

焼き物で大切にされている土。そこにも丸本さんのこだわりがある。

陶芸では信楽(滋賀県)の土が使われることが多いが、丸本さんが使うのは地元広島、西条の土だ。出会ったのは、丸本さんが陶芸の世界の虜になるきっかけの陶芸教室だ。

「西条の土は、他の土と比べると縮みが大きくて、切れ目が入りやすい欠点もあるんです。」

そう語る丸本さんだが、多少の使いにくさはあっても、地元の土を使った、広島でしか作れない器を制作している。

初めてでも失敗しない、会話も楽しむ陶芸体験

電動ろくろの体験教室は、3年前から始めた。遠方だと、青森県からの参加者もあるほどだ。1日2組限定(約2時間)。1組につき4名しか受け入れていない。
体験の人数を限っているのには理由がある。参加者には初心者が多いことから、初めてでも安心して作品を作るために、丸本さんがいつでもサポートできる体制にしたかったことと、参加者の方と和気あいあいと出来たらという思いが込められている。

 

陶芸体験では、3つから4つの作品を制作するので作りごたえがあり、その中から気に入った2つを作品として残すので、物づくりの喜びが味わえる。できた作品は丸本さんの手で美しい形に整えられ、色付けがされる。釉薬は1種類で、発色が安定したものを厳選している。

「陶芸作品は薄く作りすぎず、少しだけ厚めに作ってもらうんです。」

郵送する間に大切な作品が壊れてしまわないようにという、来てくださる方への丸本さんの配慮がある。

「きれいな作品にしていただいて、ありがとうございます」完成した作品が届くと、そんな風によく言われるそうだ。参加した方の気持ちと丸本さんの想いを陶芸作品がつないでいる。土に触れて、心を癒し、物づくりの楽しさを感じてほしい。そんな願いの込められた体験教室だ。

体験内容

土の器工房では、「電動ろくろ陶芸体験」と「てびねり陶芸体験」の2つのメニューを用意している。

「電動ろくろ陶芸体験」は、前述のとおりであり、ろくろを使って自分の指先で世界に1つだけの器を作ることができる。また、「てびねり陶芸体験」は、粘土を叩いて伸ばしたり、捏ねたりして作品を造りあげる。簡単なお皿づくりに挑戦してみよう。
自分が作った器や皿で、食事をしたり、お茶を飲みながら旅の思い出を語るのにもぴったりだ。

体験希望者にはマスク着用とエプロン・タオルの持参もお願いしており、新型コロナ感染症対策もとっている。そんな物づくりの喜びを、土の器工房で味わってみませんか。

名称 土の器工房
お問合せ 090‐6414‐5320
営業時間 9:00~17:00
定休日 不定休(事前にお問い合わせください)
駐車場 有(2台)
ウェブサイト http://www.tutinoutuwa.com
所在地 広島県呉市安浦町中切245
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